意味怖「防犯グッズ」

最近、物騒な空き巣のニュースが多い。

心配性な私は、奮発して自宅の玄関に「最新式のスマートロック」を導入した。

この鍵は本当にすごい。スマホのアプリと連動していて、誰かが鍵を開け閉めすると、その履歴が秒単位でスマホに通知される仕組みだ。

ある金曜日の夜、私は会社の飲み会に参加していた。

居酒屋で盛り上がっている最中、ポケットのスマホがブブッと震えた。

画面を見ると、スマートロックの通知だった。

『21:15 解錠されました』

「えっ……」と血の気が引いた。私は今、居酒屋にいる。家には誰もいないはずだ。

泥棒か!? とパニックになりかけたが、その3秒後、また通知が来た。

『21:15 施錠されました』

……あぁ、なんだ。誤作動か。焦って損した。

スマートロックとはいえ、機械だからな。たまにはバグることもあるだろう。

私はホッとして、ビールを注文し、再び飲み会を楽しんだ。

深夜1時、すっかり酔っ払って帰宅した私は、何事もなかったかのように静まり返る我が家を見て、改めて「やっぱり誤作動だったな」と確信し、そのままベッドに潜り込んで泥睡した。

【解説】

機械が誤作動した訳ではない。

1 ⁠21:15 解錠されました⁠ (誰かが外から鍵を開けて中に入った)

2 ⁠21:15 施錠されました⁠ (中に入った誰かが、内側から鍵を閉めた)しかし、通知はそれきり。

つまり、侵入した「誰か」は、鍵を閉めてずっと家の中に潜んでいたのです。

主人公は、深夜1時にその「誰か」が潜む部屋に帰宅し、何も気づかずに眠ってしまいました……。

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