短編怖い話「深夜の訪問者」

大学生の頃、古いアパートに住んでた。

夜中の2時くらいだったと思う。

急にインターホンが鳴った。

「ピンポーン」

こんな時間に誰だと思って、無視した。

数秒後。

また鳴った。

「ピンポーン」

ドアスコープを覗いた。

誰もいない。

廊下は薄暗くて、人影もない。

イタズラかと思って、その日は寝た。

次の日も、また同じ時間。

2時ちょうど。

「ピンポーン」

さすがに気味悪かった。

でも覗いても誰もいない。

その次の日も。

また次の日も。

毎日2時ちょうど。

インターホンだけ鳴る。

管理会社に言っても「誰も映ってないですね」で終わり。

防犯カメラにも誰もいなかった。

そのうち慣れてきた。

「またか」

くらいにしか思わなくなった。

そして1週間くらい経った夜。

また2時に鳴った。

でもその日は違った。

「ピンポーン」

そのあと、

「コンコン」

ドアをノックされた。

初めてだった。

覗いた。

誰もいない。

でもその瞬間、なんとなく違和感があった。

何かおかしい。

数秒考えて気づいた。

ドアスコープって、少し広い範囲が見える。

いつもなら、床も少し映る。

なのに今日は、

床が見えなかった。

真っ黒だった。

……

誰かがドアにぴったり張り付いていた。

しかも、目の前に。

怖くなって動けなかった。

そのまま何十分も過ぎた。

朝になって、恐る恐るドアを開けた。

誰もいない。

安心して足元を見た。

ドアの下に紙切れが挟まってた。

そこには

「やっと目が合ったね」

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